はじめに
パワーウォールでは、スマホがあればいつでもどこでも外出中でも、蓄電池システムの状態を確認することができます。
4要素(発電量、消費量、充放電量、売買電量)のグラフで見て、意図したとおりに充放電できているか確認できます。また、日々の運転状況、過去のデータからフィードバックを得ることで、節電、節約のための行動につなげることができます。
充放電制御の基本
パワーウォールに限らず、蓄電池の充放電制御はそれほど複雑なものではありません。メータ側(電力会社側)の電流量、その向きを電流計測センサでリアルタイム測定し、常に電流量がゼロになるようにパワコンの入出力を制御します。
流れ込む分(買電)は放電し、逆に流れ出る分(売電)は充電することになります。自家消費メインであれば、基本的な制御としてはこれで十分です。
一方、より高度な制御には太陽光発電量と自宅内の消費量を把握する必要があります。そこで、太陽光パワコン側にも同様のセンサを取り付けて、発電量を測定しています。
メータ側電力量と太陽光発電量の差分を取ると宅内の消費量がわかることになります。単機能型であっても常に発電量、消費量共に把握していることになります。
太陽光システムに蓄電池システムを組み込むと、発生しうる電力の流れは7パターンになります。太陽光システム単独の場合は3パターンのみでしたので、それに比べると少し複雑です。しかしながら、太陽光システム、蓄電池システムの運転状況を把握するためには必須情報となります。
アプリでの画面
アプリのメイン画面では4要素(発電量、消費量、充放電量、売買電量)の間の電力の流れをリアルタイムで可視化されて表示されます。当然ながら、蓄電池の充電割合も把握することができます。
それぞれの要素をクリックすると詳細グラフを得ることができます。この図は日毎の変化であり、充放電量では蓄電量の変化を見ることができます。
4つの要素は色分けされており(発電=黄、充放電=緑、消費=青、買売電=灰)、他の要素の中でも色分けして表示されます。慣れてくれば発電量が充電、売電、消費それぞれに充当されたかも一目でわかるようになります。
日毎のみではなく、週、月、年で表示可能です。それぞれの元となっているデータもCSVファイルとしてダウンロード可能ですので、詳細な分析、加工も容易です。
見てるだけでもちょっとした暇つぶしになります(笑)。
太陽光システムの端末(モニタ)ではどのように見える?
パワーウォールは単機能型ですので、既設の太陽光システムに手を加える必要はありません。太陽光システム側の端末(モニタ)もそのまま利用可能です。蓄電池システムで充電時に見え方がどのように変化するか、興味があるところだと思います。
太陽光システムの端末(モニタ)では、蓄電池が充電中の間は、発電量の全てが自宅で消費されているように見えます
太陽光での発電量は、今まで通り太陽光システムの端末(モニタ)で把握可能です。その情報含めて、蓄電池システム側のアプリで全ての情報が確認できますので、特に不便になるということはありません。
まとめ
表示も見やすく、ユーザーインターフェースの基本は押さえられています。一番肝心な情報となる蓄電池の充放電量も把握しやすいです。それに加えて、発電量、消費量についてもアプリで可視化され、すぐにデータをファイルとしてダウンロードできるのは嬉しいです。
太陽光システムの端末では、発電量のグラフをみるために端末の前である程度のボタン操作が必要でした。また、ダウンロード機能はなく、メモリも貧弱でしたので、履歴データを活用しやすいとは言えませんでした。
スマホアプリによって、すべての情報が手元で管理できるようになりましたので、その意味でも便利になりました。
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