はじめに
前の記事(蓄電池容量(実効容量)の目安)にて、年間4000kWh程度以上の発電量がありかつオール電化であれば、10kWh以上の容量がお勧めできると記載しました。
この記事では蓄電池容量にスコープを当てて、主要メーカにおける具体的なラインナップを一覧化してみました。ほとんどのメーカが、マーケットに合わせて小容量から大容量までカバーするラインナップをそろえております。主にオール電化住宅向けとして、10kWh以上も多くの選択肢があります。
蓄電池容量の一覧 | メーカ比較
下図に各メーカのカタログ、ホームページにて記載されている蓄電池容量を一覧化しています。多くの場合は、設計容量を全面にアピールされており、注釈で実効容量が記載されている場合が多いです。容量の比較という意味では実効容量で行うのがフェアと考えられます。
一方、製品設計によっては設計マージン等の関係で、実際は実効容量以上の性能を発揮できる場合もあるかもしれませんので、実態について施工会社等に問い合わせてみることをお勧めします。実績豊富な施工会社であれば、ある程度情報を有していると思われます。
選択肢として5kWh前後から最大は17kWh程度まで非常に幅が広いです。オール電化向けには10kWh以上がお勧めになりますが、主力マーケットであることから各社幅広く製品を取り揃えています。
蓄電池ユニットの構成
大容量の蓄電池ステムになると、複数の蓄電ユニットを組み合わせてシステムを構成するメーカ、製品も多いです。メーカ再度としても機器を共通化しつつ、小容量から大容量までカバーできるというメリットがあります。
ユーザ側からみても利用状況に合わせて柔軟に拡張可能ということもできますが、その分だけ機器数が増加し、設置/配線工事において考慮すべき事項も増え、最終的にはコストアップ要因にもなります。
一般論としては、最初から容量に合わせてパッケージされた製品の方が総合的に省スペースであり費用面でも有利です。新興系のメーカはそのようなマーケット戦略をとっています。
蓄電ユニットは容量に応じて大型化するのは避けらず、メーカ、製品によって、サイズ、重さに相当の幅がありますので、事前にしっかり確認しておく必要があります。
まとめ
蓄電池容量は蓄電池システム選びにおいて最重要な要素と言えますので、各メーカとも幅広い選択肢を準備しており、オール電化向けの大容量の製品も充実しています。
一方、大容量対応時の蓄電池ユニットの構成等は、製品設計、マーケット戦略の違いも見て取れる部分で興味深いです。
この記事では主に蓄電池容量にスコープを当てていますが、同容量の製品でも他の重要ポイント(ハイブリッド型/単機能型、パワコン出力等)で違いがあります。
次のカテゴリ「蓄電池選びのポイント」では、蓄電池選びの際に、容量面に加えて、基本知識として理解しておきたい主要性能、機能等の重要ポイントについて記事にまとめていますので、是非お読みください。
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