はじめに
今までの記事にて、蓄電池システムを選ぶ際の主なポイントについて考察し、導入検討経験、運用経験をベースにした考え方を共有してきました。
この記事では、それらの内容を整理し、メーカ/機器選定する際に押さえておくべきチェックポイントとしてまとめました。
チェックポイントの一覧
下記に蓄電池システムを選ぶ際に重視すべきチェックポイントを一覧化しました。ここでは、蓄電池、パワコンの基本性能に関する事項から見た目まで4つのカテゴリに分類しています。複数のカテゴリに関わるポイントも多いので、それらは重ねて表現するように工夫しています。
製品カタログには様々な情報が記載されていますが、4つのカテゴリに区分して見ていくと、検討すべき項目をバランスよく俯瞰できると思います。
各カテゴリ、ポイントの重要性
基本性能 performance
蓄電池の実効容量、パワコンの交流出力は最重要項目と言えます。オール電化か否かで、最適な容量、必要なパワコン出力が異なってきます。
設置にも関連しますが、全負荷/特定負荷、単機能/ハイブリッドも基本性能にも位置付けられます。これらはパワコンの基本的な性能であると共に、宅内の配電盤まわりの付属機器、配線工事の規模に大きく関わります。
設置 installation
実際に設置するという観点では、装置が一体型か分離型かどうかや装置サイズは設置スペースや、施工規模に関連してきます。蓄電池本体はかなり大きく、宅内の配電盤まわりも既に太陽光設備があったりすると以外と適切なスペースが取れないということもありえます。
本体サイズ、設置される機器の種類、取付場所をざっくり押さえておくとよいです。
運転管理 operation
蓄電池システムは運転状況をまめに確認することが大事です。日々の運転状況、過去データを容易に確認できれば、節電、節約のための次の行動につなげることができます。
運転モードの種類、設定の柔軟性や、実際にどのようなデバイスで運転管理できるが重要なポイントです。
外観 visual
外観、デザインも主要ポイントに入れました。この点は、私も購入時にはあまり重きは置いていませんでしたが、パワーウォールを設置して少し見方が変わりましたので付け加えています。
蓄電池は装置サイズも大きく屋外設置が基本となるので、よくも悪くも目立ちます。宅内機器を含めスタイリッシュなデザインの方が映えますし、所有している満足感も高まります。
まとめ
蓄電池システムは、太陽光システムより複雑であり、メーカ、機種の選定の際に押さえておきたいポイントが多数あります。
また、施工の際にも、装置構成/取付場所によって、付属機器や配線工事の規模も変わるので、施工会社との十分な調整が必要です。その際にも予備知識があれば、言われるがままではなく、より最適な選択ができる可能性が高まります。
是非、これらのチェックポイントを、蓄電池システムの比較検討に役立てていただければと思います。
次の記事では、蓄電池システムの構成に着目して、主要メーカのポジション/マーケット戦略を考察しています。
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