はじめに
振り返れば、FIT期間中も日々の天気の状況は売電収入に直結しますので、やはり気になった訳ですが(太陽光発電を導入してしばらくの間ですが)、その日の発電量はどの程度だったかという程度に留まります。
一方、卒FITを迎えて自家消費が目的となり、蓄電池を設置すると太陽光発電導入時以上に天気の詳細が気になります。
蓄電池設置で天気に詳しくなる?
蓄電池により経済効果を最大限に得るには、基本的には毎日容量分をフル充電して日没後の自家消費に充てることが理想になります。
我が家の4kWのパネル容量であれば温暖期の晴れ時は余裕で20kWhを超える発電量となりますので、例えば12kWh程度の充電(我が家ではパワーウォール容量の90%を利用)であれば余裕でフル充電できます。
一方、曇りだとフル充電に達するか微妙ラインとなりますので少し気を揉む?ことになります(これも蓄電池を導入してしばらくの間ですが)。
前回の記事で触れましたが、曇りという天気予報でも、発電量が見込める薄曇り中心であればあまり心配いりません。一方、層積雲ベースの本格的な曇りが長時間続くとなると話は違います。
フル充電レベルを大きく下回る発電量であれば、前日からの単価の安い夜間電力からの充電も活用することもなりますので、その意味でも、一段深いレベルで天気を意識させられることになります。
天気と発電量のイメージ
前回の記事の天気や雲による発電量の目安を元に、天気による具体的な発電量イメージを図に表現してみました。天気や雲による具体的な発電量が視覚的にイメージできるかと思います。
無論、このイメージは一日同じ天気が続いた場合の単純されたモデルであり、実際は一日の間で天気や雲の様子が大きく変動する場合がほとんどです。あくまでも目安として参照ください。
ケーススタディ | 我が家で注目する発電量
併せて、具体的な数値例として、我が家の太陽光発電の実績値である28kWhに対して(4.14kWのパネル容量で温暖な時期の快晴時の値)、天気毎の発電率を掛けた数値も重ねています。
我が家での自家消費、蓄電池運用の観点で、注目するポイントとして2点挙げると..
- ポイント1:発電中の自家消費分相当(3kWh)
最低でも、日中の発電中においては、自家消費分は賄いたいところです。具体的には温暖な時期では3kWh程度となります。一日雨が続く場合を除けば、天気が多少悪くともこの点はクリアできそうです。 - ポイント2:フル充電可能(15kWh)
発電中の自家消費分(3kWh)に、フル充電量(12kWh)を足した値です。一日曇りの天気だとしても、雲の種類によってフル充電可能なことがわかります。
まとめ
太陽光発電は、日照状況で発電量の全てが決まります。また、日照を実際に左右するのは雲の種類、雲量であり、天気予報にて晴、曇りといっても、実際に支配的な雲の種類、雲量によって発電量に大きな差が出ます。
売電中心の時は、この知識があっても特に活かしようがなかったと思いますが、今後、蓄電池の設置検討において、天気と充電量の関係をイメージする際の予備的知識となれば幸いです。
次の記事では、具体的に年間の日毎の発電データを元に、発電量の特徴を定量的に考察します。
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