はじめに
蓄電池の話に入る前に、蓄電池導入とは切り離せない太陽光発電を設置した話からスタートします。我が家では2011年7月に4.14kWの太陽光発電を設置しており、以来、太陽光発電の恩恵を享受してきています。
以前から太陽光発電には興味あり
我が家は神奈川の三浦半島に位置しています。2009年新築の二階建約140平米のオール電化の住宅で家族4人で住んでいます。自宅は高台の住宅地でかつ南側向きで日当がよい立地でもあり、当初から太陽光発電にも興味がありました。
新築した時期は、日本でも初期の買い取り制度(FIT)がスタートした時期だったようですが、単純に導入費用の高さから手は出せませんでした。
その後、2011年3月の東日本大震災による計画停電も経験し、万が一の時の備えとして太陽光発電があればと考え始めました。その時、FIT制度を使うと10年程度で導入費用を回収できることを知り、本格的に購入の検討を始め2011年7月に設置しました。
4.14kWの太陽光発電を導入
我が家ではパネル容量4.14kWの太陽光発電を設置しました。メーカも数ある中からSANYOを選びました。
HITと呼ばれる独自技術を強みとし、夏場でも効率低下が抑えられる特徴があり、またパネル面積当たり最高効率を誇っていました。パネル配置も我が家の南側屋根形状に丁度マッチしたことも決め手でした。
発電は順調で、オール電化ということもありますが、毎月の電気代が平均5000円程度安くなったことに加えて、売電金額は1-2万円程度にもなりとても嬉しい状況でした。しかも一切手間はかかりません。
導入当初は、日々の天候による発電量変化を確認するのが楽しみで、また容量当たりの発電量を競うサイトでも上位に入ったこともありました。もっとも、半年も立つと興味の度合いは下がり、一喜一憂することもなくなりましたが。。
10年で設置費用は回収
太陽光発電の設置には250万円程度の費用を要しており、果たして投資分を回収できるのか不安はありましたが結果として杞憂でした。導入後の発電量は期待通りで推移し、単価42円/kWhで売電できたこともあり、2021年に卒FITを迎えたタイミングでは設置費用分を回収できました。
当然ながら、初期費用的に大きな決断でしたが、今から振り返れば、導入判断も比較的早かったことから売電単価も高く、結果としては大正解だったと満足しています。
周りをみればFIT制度のおかげで住宅用、事業用共に一気に普及が進みました。ただ、事業用に関して言えば、山林などを切り開いて大規模に設置されているパネルを見ると、環境へのインパクトは小さくないはずであり、少し違和感も持ちます。
一方、住宅用については基本的に屋根設置となるため非常に合理的で、見た目も違和感もありません。もっと住宅用に優先的に支援できる制度であるべきだと思います。
その後も快調に発電中
12年目の現在でも連日順調に発電してくれていますが、導入時と比べると1割程度発電量は落ちています。パネルも全くメンテナンスしていませんので(汗)、パネルの汚れによるものと推測しています。
パワーコンディショナーは10-15年程度で交換時期とは言われていますが、不具合は一切なくまだまだ元気に働いてくれそうで頼もしいです。
他の記事(パワコン | 全負荷か特定負荷か?単機能かハイブリッドか?)で触れていますが、蓄電池を単機能型としたのもパワーコンディショナーが不具合なく稼働しており、交換するのはもったいないと感じたことが理由の1つです。
まとめ
太陽光発電によって誰でも我が家が発電所になります。一般家庭向けの4kW程度であれば、屋根にも収まるサイズで必要十分な容量です。しかも、一旦設置すればほぼ手間をかけることなく、少なくとも20年以上は発電し続けてくれます。
更に二酸化炭素等も排出しません。本当に画期的な技術、製品であり、エネルギー資源の少ない日本こそ、全ての家に設置できるのが理想だと思います。
我が家では、FIT制度の恩恵もあり10年程度で初期費用を回収できました。今では売電単価はかなり低下しましたが、導入費用もこの10年でおよそ半額程度となっており、自家消費での貢献も含めて長期的に見れば回収は見込めるといってよいと思います。
太陽光発電が設置可能な周辺環境を持つ人が前提とはなりますが、そのような方には是非太陽光発電の設置をお勧めします。経済的な恩恵はいうまでもなく、エネルギー問題の解決、環境問題の解決にも貢献できます。
次の記事では、昨今の電気を取り巻く環境変化について考察しています。
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